Scotch Kilt・スコッチキルト
「スコッチ・キルト」は、「ウイスキー」をベースにして、2種類の「ハーブ・リキュール」を混ぜ合わせた、ショート・カクテルでございます。
[カクテルレシピ]
スコッチ ウイスキー 60ml
ドランビュイ 10ml
オレンジビター 5ml
レモンピール
ミキシング・グラスに氷を入れ、上記のお酒を入れてステアして、レモンの薄皮の精油を振りかけて完成。
[お酒の解説]
[お酒にまつわるお話し]
このカクテルは、いつ誰がどのような想いで創ったのか、詳しい事は分かっておりません。
名前の由来に付きましては、「スコッチ・キルト」の「Kilt」は、スコットランドに伝わる「男性用」の「民族衣装」を指しており、現代のスコットランドにおいても、「正装」として扱われる「チェック柄」の男性用スカート、「キルト」をイメージして創られたカクテルと言われております。
今宵はこのカクテルに因んで、スコットランドの民族衣装「キルト」について、お話させて頂こうと思います。
一般的に民族衣装「キルト」は、「ウールの糸」を様々な色に染め上げ、「チェック柄」(格子柄)になるように、ジグザグに織り込まれた「生地」が元になっており、日本では「タータン・チェック」の名で親しまれております。
「キルト」に関する「最古の文献」は、「1594年」に書かれた、スコットランド西側に位置する、「ヘブリディーズ諸島」に関する記述で登場した「キルト」で、それ以前の情報は分かっておらず、今なお「謎多き民族衣装」として、研究が進められております。
もともとの着用方法は、「タータン・チェック柄」の「大きく長い布」を腰に巻き付け、それを「ヒモやピン」などで留め、足を動き易くするために無数の「ひだ」を作り、余った布は肩にかけ、「防寒対策」や「雨よけ」として着用されました。
「キルト」の「チェック柄」と「色彩」の組み合わせは、「無数」に存在しており、この事から「タータン・チェック」の色鮮やかな模様は、「戦国時代」の「日本の家紋」と同じ役割を、担っていたと考えられております。
民族同士の「戦い」においては、「敵か味方」を瞬時に判断する必要があり、それを分かり易くするために、日本では「家紋」を、スコットランドでは「タータン・チェック」をかかげ、そしてそれは同時に「一族の誇り」を掲げる事になります。
数多くの王を輩出した名門スチュワート家の「スチュワート・タータン」、スコットランド王家が使用する「ロイヤル・タータン」、英雄「ロブ・ロイ・タータン」など、そのパターンは「数百種類」にも及びます。
現代においても、その「伝統と誇り」は引き継がれ、スコットランドの「正装」の1つとして取り扱われ、そしてその美しい紋様は、世界的有名なブランド「バーバリー」や、「ハリスツイード」などで採用されており、その「誇り高き家紋」はこれからも、世界中の人々に愛され、魅力し続けて行く事と思われます。
さて今宵は、スコットランドの美しい風景に想いを馳せながら、「スコッチ・キルト」などいかかでしょうか??
[今回使用したお酒]
[今回使用したバーツール]
※当店で使用している製品に近い物を掲載させておりますが、様々な商品がございますのでご参考までにどうぞ。