Piña Colada・ピニャコラーダ
「ピニャ・コラーダ」は、「ラム」をベースに、「ココナッツミルク」と「パイナップル」を混ぜ合わせた、トロピカル・カクテルでございます。
[カクテルレシピ]
ラム 30ml
マリブ 15ml
パイナップルジュース 60ml
牛乳 30ml
フレッシュクリーム 15ml
カルピス 20ml
上記のお酒をシェイカーに入れて混ぜ合わせ、クラッシュアイスの入ったグラスに注ぎ、パイナップル、ミント、マラスキーノチェリーを飾り付けて完成。
[お酒の解説]
[お酒にまつわる雑学]
このカクテルの発祥には諸説ございますが、最も有名なのは、19世紀に「プエルトリコ」で誕生したという説です。
古来より「プエルトリコ」では、「パイナップル」と「ココナッツミルク」を使用した飲み物が存在しており、それが元となり少しずつ進化しながら、この形になったと考えられます。
名前の由来に付きましては、「Piña Colada」「ピニャ・コラーダ」は、スペイン語で「Piña 」は「パイナップル」、「Colada」は「ココナッツ」を意味する事から、この名が付けられました。
今宵はこのカクテルに因んで、「プエルトリコとパイナップルの歴史」に付いて、お話しさせて頂こうと思います。
「プエルトリコ」には、先住民族である「タノイ族」が暮らしていた頃から、パイナップルが「自生」していたと言われております。
しかし当時は、自生しているだけで「栽培」の技術はなく、15世紀の「大航海時代」に、「コロンブス」が「南米大陸」を発見し、「植民地政策」が進んで行く事で、栽培の技術が広がったと言われております。
時は進み「19世紀頃」になると、プエルトリコの「経済」は「砂糖産業」に重点を置くようになります。
当時の「プランテーション労働者」は、過酷な労働環境での「喉の渇き」を潤すため、貴重な水の代わりとして「パイナップル・ジュース」を愛飲するようになります。
これがきっかけとなりパイナップル栽培が活性化し、さらに「20世紀」「米国市場」での需要拡大により、パイナップル産業はプエルトリコの「主要産業」へと発展を遂げます。
このように、プエルトリコとパイナップルの結びつきは非常に強く、さらに自生する「ココナッツ・ジュース」、サトウキビ原料の「ラム酒」が結び付く事で、カクテル「ピニャ・コラーダ」は必然的に誕生したと考えられます。
見事なハーモニーを奏でる「ピニャ・コラーダ」は、「1978年」「プエルトリコ政府」が「公式カクテル」として世界に宣言すると、そのえも言えぬ美味しさは、瞬く間に世界中へと広がりました。
さらに「1983年」政府により「ピニャコラーダの日」が制定されると、プエルトリコでは毎年「7月10日」に「ピニャ・コラーダ祭り」が開催され、世界中から観光客が集まりお祭り騒ぎとなります。
「奴隷貿易」の産物という少し悲しい過去を持つ、「ピニャ・コラーダ」ではございますが、その甘美な味わいと、現地の「特産物」が見事に融合した美しさは、これからも世界中の人々を魅了し続けると共に、「人類の教訓」として愛され続けていく事と思われます。
さて今宵は、「パイナップル畑」で陽気に語り合う「労働者達」に想いを馳せながら、「ピニャ・コラーダ」などいかがでしょうか??
[今回使用したお酒]
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[今回使用したバーツール]
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