Salty Dog・ソルティドック
「ソルティ・ドッグ」は、クリアな味わいの「ウォッカ」、爽快な「グレープフルーツ」、そしてグラスに付けられた「塩」が絶妙なバランスで調和する、定番のロングカクテルでございます。
[カクテルレシピ]
ウォッカ 40ml
フレッシュ グレープフルーツ 120ml
シュガーシロップ 1tsp
スノースタイル
グレープフルーツ ピール
グラスの縁に塩をまぶし、ウォッカとグレープフルーツを注いだら、最後にグレープフルーツの薄皮を絞りかけ、香りと精油成分を移して完成。
[お酒の解説]
[お酒にまつわる雑学]
このカクテルの誕生秘話に付きましては、諸説あり、詳しい事は分かっておりませんが、現在もっとも有名な説は、「甲板員とバーテンダー」に端を発する説です。
今宵は、カクテル「ソルティ・ドッグ」の誕生秘話を、私なりの解釈でお話しさせて頂こうと思います。
私たち日本人が、「ソルティ・ドッグ」と聞くと、動物の「犬」を連想してしてしまいますが、英語圏において「Salty Dog」は「スラング」であり、意味は「海軍の甲板員」を意味します。
英語圏で「Salty Dog」が、「甲板員」の意味合いを持つようになったのは、海上での激しい任務に由来します。
任務中「甲板員達」は、船体と共に長時間「潮風や波しぶき」にさらされ、任務が終了する頃には全身が「塩まみれ」となります。
さらに過酷な環境の中、甲板の上を駆け回り、大量の汗をかく「甲板員達」は、「自分の汗」と「海の塩」が混じり合い、より「塩辛い」「Salty」な状態になります。
そして、「職務」を全うした1日の最後には、「甲板員達」はボロボロの「犬」のようになるため、戦友達は「賞賛」と「ユーモア」を込めて、「Salty Dog」と呼ぶようになったそうです。
そんな「ソルティ・ドッグ」達が、長く厳しい「海上」での任務を終え、丘に上がった時、束の間の休息を楽しむべく、港町にあるバーを訪れます。
仲間達と楽しい時間を過ごし、酔いが回って来たころ1人の甲板員が、バーテンダーに海上で働き働き回り、「塩まみれになった俺達」「Salty Dog」をイメージしたカクテルを注文します。
そこで、バーテンダーはグラスの縁に「塩」をつけ、「ウォッカ」と「グレープフルーツ」を素早く混ぜ合わせ、「塩気」の効いた爽やかなカクテルを創り出します。
グラスの縁に付けられた塩の味わいは、甲板員達が激務中に感じる海上での「塩気」を連想させ、そしてそのあと訪れる「グレープフルーツ」の爽快感は、任務を無事にこなし、ホッとひと息付いた後に訪れる、「安堵感」を思い起こさせます。
甲板員たちは、このカクテルにとても気に入り、カクテルに名前を与えるよう頼むと、バーテンダーは「あなた達に捧げるソルティ・ドッグです」と伝えます。
このカクテルは、すぐに「海兵」の中で人気となり、そしてその後、彼らが寄港した様々な「港町」へ伝わって行き、今では世界中の飲食店で愛飲される「不動のカクテル」となっております。
さて今宵は、常に危険が付きまとう海の上で、懸命に働く「乗組員」に想いを馳せながら、「ソルティドッグ」などいかがでしょうか??
[今回使用したお酒]
[今回使用したバーツール]
※当店で使用している製品に近い物を掲載しておりますが、様々な商品がございますのでご購入の際はご参考までにどうぞ。