Alcohol(31%-)

Tango・タンゴ

bartender-glass

「タンゴ」は、力強い「ジン」をベースに、2種類の「フレーバード・ワイン」、そして「柑橘類」で構成された、ショート・カクテルでございます。

[カクテルレシピ]

ジン 45ml

ドライベルモット 7.5ml

スイートベルモット 7.5ml

ホワイトカカオ 10ml

オレンジジュース 10ml

上記のお酒をシェイカーに入れて混ぜ合わせる。

[今回使用したお酒]

[お酒にまつわるお話し]

このカクテルは、フランス「パリ」の老舗BAR「ハリーズ・ニューヨーク」のオーナー「ハリー・マッケルホーン」が、創り出したカクテルと言われております。

名前の由来に付きましては、男女が情熱的に踊り合う「タンゴ」に因んで、創られたカクテルと言われております。

今宵はこのカクテルに因んで、古い歴史を持ち、現代でも進化し続けるリズム舞曲「タンゴ」に付いて、お話しさせて頂こうと思います。

「タンゴ」の発祥に付きましては、詳しいことは分かっておりませんが、ヨーロッパ大陸の南西に位置する「イベリア半島」で、「18世紀後半」に「Tango」と書かれた「手書きの楽譜」が発見されており、この頃には「ポルトガル」や「スペイン」付近で、盛んに踊られていたと考えられております。

その後「タンゴ」は、貿易と共に「ヨーロッパ」から「ラテン・アメリカ」など「世界中」に広がって行きますが、「アルゼンチン」の「ブエノス・アイレス」で大きな変化を遂げ、現代タンゴのルーツとされる「アルゼンチン・タンゴ」へと発展します。

当時の「アルゼンチン・タンゴ」は、「貧しい移民」「船乗り」「日雇い労働者」などが集まる「場末の酒場」で、フラストレーションを抱えた男達が、酒を浴び、激しく踊るダンスでした。

そのような背景があるため、「アルゼンチン・タンゴ」は、「ヨーロッパ移民」の「希望と成功」、そして「挫折と失敗」を「象徴」するダンスと言われております。

その後、アルゼンチンの「労働者のダンス」は、「キューバ音楽」「アフリカ音楽」「スペイン音楽」「インディオ音楽」「カウボーイ音楽」など、様々な「音」と結び付き、時代と共に「進化」し続け、今日の「男女の2人」が「抱き合う」ようにして激しく踊り合う、「アルゼンチン・タンゴ」として発展を遂げております。

「情熱的」でありながら、どこか「物悲しさ」を感じさせる「アルゼンチン・タンゴ」は、これからも人々の「希望と成功」を願い、「挫折と失敗」に寄り添い、触れ合った人々の「身体と魂」を鼓舞し続ける、「唯一無二な音楽」として、世界中の人々に愛され続けて行く事と思われます。

さて今宵は、今はなき「古き良き時代」の情熱的な人々に想いを馳せながら、「タンゴ」などいかがでしょうか??

[今回使用したお酒]

※代替品を記載

[今回使用したバーツール]

※当店で使用している製品に近い物を掲載させておりますが、様々な商品がございますのでご参考までにどうぞ。

ABOUT ME
窪田 伸也
窪田 伸也
グラスはお酒の着物
バーテンダー歴23年🍸 吹きガラス歴13年🔥 JSA認定ソムリエ🍾 生産者が丹精込めて造り上げたお酒を、 私自身が製作したグラスで、 お客様の口元まで届けるバーテンダー。
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